車のメンテナンスDIYのページ
自分の作業記録、覚え書きでもあります
当コンテンツはあくまで一個人の方法です。
万一鵜呑みでやられて失敗しても責任取れません。
あくまでも自分の作業は自分の責任の上で。
・MTシフトレバーリンケージ周りのOH、ブッシュ交換
9年、13万km走っているのもありますし、最近どうもシフトの入りがイマイチな気もしていたので
思い切ってリンケージ周りのブッシュ類を交換することにしました。
webで事前に調べてみるとやはり結構面倒な様子・・・
実作業に入る前に段取りや、現車の確認をしておきました。
・事前確認、やり方の検討
ウマで前側を持ち上げて、念のためタイヤの下に生存空間分の板を挟んでから潜りました。
ミッションのシフトリンケージ周りを見てみると・・・
リンケージはピンポンチでスプリングピンを叩いて外します
どうもミッションのメンバーステーが邪魔して叩くのに難儀しそう。
→外すor
作業に支障が出ない位までずらす必要有
そのミッションメンバーステーですが、後側は14mmのソケットレンチで外れそうですが、
前側が深いところにナットが入っており、ディープソケットが必要です。
ミッションメンバーステーの前側
シフトリンケージ周りを確認してみると、
リンク後方の車体に付いている部分のブッシュが劣化しているのが確認できました。
表面カサカサしてるし穴もグズグズのような?
ここは部品の追加注文が必要。
また、プロペラシャフトが邪魔でボルトが回しにくいとwebで見たので試してみると・・・
フレックスギアレンチ+ラチェットアダプタで問題なしです
手狭な場所ではシグネットのフレックスギアレンチは最強の工具です!
あとはもしかするとリンケージを外してさえしまえば車内側から工具が入りそうな感じではありました。
他、自分でやるのであればどうせ工賃もかからないわけだし、
こんな面倒な場所をまた分解するのは嫌なのでシフトリンケージ周りのゴム部品は全交換することにしました。
必要なピンポンチのうち、ホームセンターで探してみたところ8mmが見つからなかったので
(多分工具専門店位しか扱っていないのかと)
8mmのシャフトピンを購入しました。
面取り部分を切断して無垢状態にします
これでなんとかなるかな?
以上が前段階の準備です。
以下、作業に入ります。
この作業はかなり時間がかかります。
(自分の場合は写真取りながらやったので約5~6時間程度)
日程には余裕をもって、
また最悪の場合、シフトチェンジが出来ずに不動車となる恐れがあります。
この内容を参考に作業する場合は、作業場所等にも充分配慮の上でお願いします。
・車体をジャッキアップし、リジッドラックで固定します
車体下部に潜っての作業になります。
リジッドラックが万一損傷した場合のことも考えて生存空間を確保できるように配慮しておきます。
自分はタイヤの下に板を挟んで、フレーム部分にジャッキを当てておきました。
・ミッションマウントメンバーを取り外します
まずは車体下部に潜っての作業です
後ろ側の左右方向に渡っているメンバーと前後方向に渡っているメンバーを外します。
前側は左右方向に渡っているメンバーは車体部分のナットを緩めてぐらぐらする程度にしておきます。
相当に固く締まっています。
力のかかる工具で作業します。
左右2箇所のボルト(17mm)をメンバーがぐらぐらするまで緩めます
メンバーを外していきます
・メンバーを外したら浸透潤滑剤を吹き付けてピンポンチを使ってスプリングピンを打ち抜き
リンクをミッションから分離します
この部分の作業に大変時間がかかりました。
4mmのピンポンチのはずだったが・・・
先に中のピンを4mmのピンポンチで打ち抜きます。
・・・が、自分の工具が悪いのか?それとも情報が違うのか?
叩き込んでいったところ、中のピンのさらに内側に入ってしまいました(汗)
ポンチを折ってしまうと最悪の事態になりますので、気をつけて引き抜き、
やや傾け気味に叩いて上側に打ち飛ばしました。
次いで、自作8mmピンポンチで打ち抜くのですが・・・
長さが足りなかったのでラチェットレンチのエクステンションにはめ込んでエクステンションを叩いて打ち飛ばしました。

ここの外しと装着が出来てしまえば後はそう難しい場所はないと思います。
・スプリングフックを使いニュートラル戻しスプリングを外しブッシュを車体から外します
上の写真では既に外れています(^^;
・12mmギヤレンチ、200mm程度の長さのエクステンションを使い後方のリンクブッシュを取り外します

プロペラシャフトが邪魔ですがメンバーを取ってしまえば長いエクステンションでソケットレンチが使えます。
・車内に入りセンターコンソールを分解します
ここまで分解します
傷がつかないように養生してから作業をしていきます
・シフトレバーのリンケージのボルトを外し、プラスビス6本を外しダストカバーを抑えている金属を取り外します
12mmのレンチで外します
ボルトを外したらリンクはシフトレバーのシャフトから外しておきます
・車体下部に戻り、リンク部分をミッションから分離します

・再び車内に戻り、知恵の輪状態でリンク周りを取り外します
金属部分のエッジが立っている箇所が結構ありますので怪我と内装に傷を着けないよう注意してください。
無事取れました!
・ダストカバーから各リンクロッドを外していきます
後方のブッシュ
ダストカバーの蛇腹部分
どちらも表面にはひび割れが入っています。
やはり9年使うとこんなものかな?
新品と使い古しのジョイント部分
ブッシュが飛んでいる車両もあるようですが、自分の車の場合は大丈夫でした。
ですが、少しガタがあり自重で倒れてしまいます。
・ゴムブッシュを交換します
浸透潤滑剤を隙間全体に吹き込み、手でブッシュをぐるぐる回して軽く回るようになったら
耳の部分を自転車のタイヤのリムをめくる要領でマイナスドライバでこじって押し込んでいきます
思ったよりもすんなり外れてくれた(^^)v
外す時も、入れる時も寒い時はゴムブッシュを暖めて柔らかくして油脂で滑らせるようにすると楽です。
・新しいブッシュの表面と、ロッドの内側にシリコンオイル等のゴムを痛めない油脂を塗り込み挿入します
耳の部分を傷つけないように注意して押し込んでいきます
・スナップリングプライヤを使いシフトロッドを分離、4mmピンポンチで軸受け部分を取り外し、交換します
ピンポンチで打ち抜き、交換します
スプリングピンと丸い樹脂部品は新品交換します
・新品に交換したら再び元通りに組み直していきます
樹脂部分には元々の部品にはシャシグリス?が着いていたのですが、
今回はシリコングリスをたっぷりと塗り込んでおきました
ダストカバーとはワイヤロックします
組み上がりました
・車内側から組み立て直していきます
こんな風景もそうそうないですよね(^^;
・スプリングピンを打ち込み、リンクとミッションを連結します
スプリングピンは外側のピンを先に打ち込み、その後に内側のピンを打ち込むか
先にあらかじめある程度打ち込んでおき、8mmのピンポンチで打ち込んで行きます。
打ち込む時には浸透潤滑剤を使うとスムーズに入るようです。
ここがクリア出来ればあとは簡単
このピン打ちがとにかく面倒だったなぁ・・・
・各部を元通りに組み直し、メンバーを取り付けて完了です
スプリングフックがないと引きバネの装着が非常に大変です。
必ず用意しておきましょう。
#これがないと装着不可能に近いくらい面倒臭い・・・と思う・・・
奥まった場所なのでドライバでは難しい
こちらも元通りに戻して完成
交換後は、シフトフィールがかなり良くなった・・・というかブッシュ周りが劣化していたようです。
距離を走っている車両は交換してみることをお勧めします。
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