2015 Ninja ZX-14R OEのインプレ
約半年程使った感想です。
私の所有している車両は、
ブライト輸入モデルの2015年東南アジア一般仕様、ABS、オーリンズサス付き車両です。
2014年12月に納車されました。
この段階で色々と思ったことでもツラツラと書いてみます。
バイク歴は18歳から乗り始めて今年で29年、
途中のブランクは無し、
リッターバイク歴は24年で総走行距離は22万km位というところです。
・現在までの使用状況
ほぼツーリングのみです。
街乗りは駐められる駐輪場が絶望的に近い位ないのであまりしていません。
都市部ですから公共交通機関があるというのも大いにありますが。
・外観
・押し出しの強い、特徴のある外観
ZZR1400同様に見た目はハデですよね(^^;
ライト周りが変わったおかげで個性は薄くなった気もしますが、
やはりZX-14Rだなという特徴のある外観だと思います。
・色はホントにもうちょっとなんとかならないのかな?
ZZR1400の時にも思いましたが、ユーザー層の年齢が高いからか?
単色だと暗めな色の設定ばかりだし、
SE仕様になると今度は妙にゴチャゴチャしたカラーリングで単に奇抜さを狙っただけとしか思えない・・・
元々各部のラインに相当に拘って作っている車体なので造形を見せる明るい色のほうがこの車両には
似合っていると思いますがどうでしょうか?
個人的にはフレアーパタンもどうかな・・・とは思っていますが、
これしかないんだからどうしようもありません。
・LEDテールはやっぱりちょっと安っぽい
裏地が白でクリアレンズなのはプラスチッキー感大で重厚感に欠けると思います。
そこでごく薄くスモークをかけたテールランプを使っています。
このさじ加減もやりすぎると下品になるので難しいところではありますが。
・マフラーは各種規制のためとはいえ・・・デカ過ぎ
棍棒のような純正マフラー(爆)
音量規制とパワーの両立を図るために仕方ないのは解りますが、
いくらなんでも大きすぎです(^^;
#5角形な出口もそう感じる要因かも?
本来であれば、純正の能力を味わってから交換するべきなのですが
見た目がどうにも気に入らないのと、
転倒したときに傷付くと高く付くので早々に社外品に交換してしまいました。
・取り回し
・重量車にしては楽
ZZR1400同様にリッターバイクとしては押し回しはかなり楽です。
もっともリッターバイクをずっと乗ってきているから取り回しに慣れているというところも大きいかも?
・ポジション
私の身長は168cm、体重は65kg、短足胴長の典型的な日本人体型です。
・足つき
シートの幅がZZR1400よりもありますので多少悪くなりました。
・・・ま、でも大きな問題になる差ではないです。
オーリンズエディションのリヤサスの基準値はプリロードが最低位置になっています。
この状態では結構足つきは良いです。
両足の指が曲がり、土踏まずの前あたりまでは届きます。
・・・が、この状態で走るとどうもフラフラとした感じで安定感に乏しい気がしました。
私の場合には走って良い方を取ったため、純正指定よりも3回転程締め込んであります。
この状態では両足の親指、人差し指の腹の部分が着く程度です。
純正でプリロード最低というのもなんか変じゃない???
という気がしますので、
恐らくは取っつき易さ重視で足つきを気にした設定になっているのでは?
#お店で跨って足が届かないと買ってもらえないですから・・・
・乗車姿勢
ZZR1400と比べて差は解りません。
街乗りだけだとハンドルが手前、上方に一つ分位の場所にあると楽そうではありますが、
パワーがパワーなだけにあまり上体を起こした姿勢は振り落とされるかも?
80km/h以上になると風圧と前傾姿勢が丁度良い感じで楽です。
・レバー類が遠い
これもZZR1400同様ですがレバー類は遠いです。
特にシフトペダルが明らかに遠く感じますが、
支点の位置が操作すると離れる方向にレバーが動くようになっているのでこれはどうしようもないです。
出来れば足の動きと同じ軌跡を描くようにシフトペダルの支点を設定して欲しかったです。
バックステップに交換すれば改善されますが、そのためだけに交換・・・というのもね・・・
・燃費
街乗りで10〜12km/L位
高速、郊外のパイパス等60〜100km/h位で流して走ると15〜17km/Lをちょっと切る位
峠道等、4000〜7000rpm位まで回してバイクなりの加速を楽しんで走ると14〜15km/L位です。
#正直、これ以上の回転は速度が出過ぎてしまうのでそうそう簡単には使えません・・・
高速道路を100km/h程度で淡々と流すと一番燃費が良くて19〜20km/L位で走れるようです。
ガソリンはハイオク指定(95オクタン以上を使えと指示がある)です。
燃費を求めるバイクではないのは承知していますが、
満タンから警告灯が点灯するところまでで350kmは走って欲しいかな?
・エンジン
・中低速でのスムーズなピックアップは感動もの
ZZR1400の頃から賛否両論のサブスロットルですが、私は気に入っています。
1速を使ってアクセル操作だけで路地等の狭いターンがすいすいと走れちゃうのが
超高速車でありながらも凄いと思っています。
・2000rpm位にもたつく領域がある
ZZR1400比較で改善はされていますが、サブスロットルやISCとの関係なのか?
シフトアップした時に2000rpm弱になるとしゃくついてガガガっ・・・と言った感じの息継ぎをします。
街中でのそーっと走っている時にこの回転域を使うことが結構あるので気になります。
息継ぎする回転は燃焼状態も良くないので
なるべくこの回転域を使わないようにシフトを選んで使うようにしていますが、
つい・・・使っちゃうんですよね・・・
・普段は4000rpmも回せば充分以上です(^^;
ふつうに走っている時は3000rpmちょっとまで回せば充分に速いです。
ZZR1400と明らかに違うなと思うのは3000rpmからの加速音。
”クオオオオ〜”
という感じで荒々しい加速感を演出している感じはありますが、
気分が盛り上がってきて楽しいです。
・回しきるとZZR1400よりもトルク感のある回り方
ZZR1400は8000rpm以上の回転域でパワーが盛り上がるような感じで回り切りましたが
ZX-14Rは下から怒濤の大トルクでゴアーッ!と押し切るような感じ。
速いぞ!
・・・って演出はZZR1400の方があったと思いますが、加速力だけで言えばZX-14Rの圧勝。
・パワーモードは私は"F"モードしか使っていません
色々と試してみたのですが、"L"モードにするとアクセルのツキがおとなしくなる感じなのと
普段常用する低回転域では2000rpm位のもたつきが強調される感じもありました。
高回転域でパワーが違うように説明されていますが、
そこまで回す時はパワーが欲しい時なのでだったらいらないや・・・という感じです。
・トラコンは”1”以外使っていません
こちらも色々と試してみましたが、介入の一番大きい”3”は思ったように加速してくれずにダメ。
”2”もラフな操作を機械がおとなしくしてくれると言う点では良いのですが、
コーナーの立ち上がりでトラクションを掛けたい時に結構介入してしまい
バイクでは一番楽しいと思っているアクセルでの姿勢コントロールがしにくかったです。
かといってOFFにしてしまうと何かあったときに危険だし、
キーON時に毎回操作する(キーOFFにするとトラコンOFFの場合には"1"に戻ります)
のも面倒なので(^^;
”1”を常用しています。
トラクションコントロールが入っていても
フル加速をすればパワーリフトは普通にしちゃいますから保険みたいなものかな?と。
タイヤを変えるとまた違うのかもしれません。
・ハンドリング
・足回りは吊し設定はリヤの車高が低すぎて、逆に前は高過ぎ?
特に新車の時には全体的に動きが渋い感じなのもありましたが、
前に重心が乗りにくいのと妙にフロントの落ち着きがない感じがしました。
折角調整機構が付いているので色々と試してみましょう。
街乗りでの安定感や、タイトターンでの挙動を気にしながら乗ると結構違うと思います。
自分は今は、
フロントのイニシャルを半回転戻し、減衰は標準値
リヤのイニシャルを3回転締め
伸び減衰を3〜4段強めています。
これで乗っています。(今後もころころ変わると思います)
・オーリンズサスはやっぱり良いと思います
リヤブレーキのロックがほとんどなくなったのと、
全体的に車体の動きが軽く、縦溝等の外乱にも強くて安定していると思います。
また、キャンプ道具を積載したときに簡単にプリロード調整が出来るのも良いところです。
#Ninja1000には非オーリンズショックでも装着されているんだから付けて欲しいですよね!
値段分の価値はあると思います。
・ZZR1400同様にやっぱりハンドリングに癖があり追い込むと相当に手強い
ZZR1400でも感じていた車体周りが非常に堅くて逃げがないぶん
ピンポイント操作を要求する感じは改善されてはいるものの
やはり残っている感じではあります。
私の乗り方だと、
やや後ろよりに座りつつも多少前屈みにしてハンドルに力を加えないようにして、
前後ブレーキを上手く使って前後の姿勢変化を積極的に与え、
タイヤを押さえつけるようにしつつ、
下半身でバイクを操るようにすると面白いくらいにクルクルと安定して回ります。
ただ、操作をちょっとでも失敗したり、
だらーっと乗っていると途端に不安定な感じになり、曲がらなくなります。
特にフロントブレーキの残し方が難しい感じ・・・
#運転手が下手なのもありますが
ぱっと乗った感じは扱いやすそうな感じではありますが、
もう一歩踏み込んで追い込むと隠れていた本性が出てきて相当に手強い・・・
ZZR、ZX-14R系の特徴の一つでもありますが、モノコックフレームの癖なのかも?
・使い勝手
・積載フックは取って付けた感が・・・
ないよりはましとは思いますが、特にシート下の格納式のフックはイマイチ使いにくいです。
フック2つかけられないですし、振動やちょっと触った位で外れちゃうことも。
逆に、ZZR1400では有用に使っていたフェンダー部分に付いていたフックはなくなっていたし。
#これはZZR1400のものがそのまま転用できます。私は早々に交換してしまいました
・リヤフェンダーをもうちょっとなんとかして欲しい・・・
フェンダーレスにしない私としては泥よけの機能がイマイチで荷物が汚れるのが許せません(^^;
改造する人は改造するんだから純正はもっとしっかりと機能を持たせて欲しい。
・マルチファンクションの表示は良くはなったと思うが・・・
ZZR1400のアンケートで書いた内容が反映されていたのは嬉しいです。
(外気温度表示と水温が数値表示出来るので)
ガソリン残量警告がバーグラフとアイコンが点滅するだけなのでちょっと気付きにくいかな?
また、オープニング、エンドメッセージですが所有して常用すると
キーのON/OFFで毎回出てくるのは正直ウザイ。特にON側。
#降りるときはキーOFFにすればもう後はどうでもいいので(爆)
OFFに出来る裏技設定とかないのかな?
・カウルの脱着が非常に面倒
製造工程や見てくれのためだと思いますが、はめこみであちこち止めてあります。
脱着の際に折りそうでビビリ全開なのもありますが、実際に折っている人も沢山ネットで見ます。
また、多かれ少なかれ使っていれば熱で歪んでくるのでこれはZZR1400の方が良かったですね。
プラリベットの種類も複数あって似ている形状なのにはまらないということが起きるし(爆)
#このあたりがやっぱりカワサキなのかな?(^^;
・その他
・ノーマルのタイヤはやっぱりドライグリップ重視のようです
こんな感じの減り方をします
純正装着タイヤはBSのS20というスポーツラジアル(ZX-14R スペシャル)です。
狭い山道(険道、酷道)の日帰りツーリングメインで楽しんでいましたが、
4000km程でリヤタイヤは結構減っているな・・・と言う感じ。
あと3000km持つのかな? 持って欲しい(^^;
#結局4500km程度しか持ちませんでした・・・
といったところ。
フロントタイヤも両サイドが結構段減りしてきています。
また、雨や路面温度が下がると途端にグリップ感が乏しくなる気がしていますので
OEMタイヤはドライグリップ重視のコンパウンドのようです。
バイクがバイクだから純正装着はこういう仕様で仕方ないのかな・・・
私は長距離をドーンと走ることが多いので
条件の良い路面での一発のグリップ力よりも
雨や埃等の多種多様な条件下でも不安感が少なくて1万km位は持つタイヤじゃないと厳しいです。
次はツーリング向けのタイヤにする予定。
ZZR1400の実績から、
リヤを180サイズにサイズダウンして
その中でもグリップを求めるならメッツラーのZ8M、
多少のグリップダウンを感じても走ったときのワクワク感を求めるなら
ピレリのエンジェルGTあたりを使ってみようかと思っています。
・思ったよりも暑くない! おかげで冬は寒い(爆)
ZZR1400に比べて排熱はかなり改善していて、
ニーグリップをちゃんとして乗っている限りは全然足下は暑くないです。
旧車会よろしく?
がに股で乗ると膝周りに温風が当たります。
停車時にファンが回ると足を付いているあたり(特に右すねあたり)に熱気がムワッと上がってきます。
これは暑さ対策から見れば嬉しい改善点ですが、冬は半端なく寒いです(爆)
サイドカウルとかに穴開けして温風を膝に当てられないかな?
・つまるところはメーカー純正チューンドZZR1400かも?
出で立ちがそうなのですから、
ZZR1400のネガな部分を改善したのが良く分かる作りです。
ZZR1400、ZX-14Rで部品の相互取り替えが結構出来るのもカスタマイズする上では楽しいところ。
ざっと上げれば、
ブレーキ、フェンダー、グラブバー、ステップ周り、
スクリーン、テールライト、ウインカー類、ホイールは互換有ですし。
こういったところをチマチマとカスタマイズするのも楽しいかな?
昔からカワサキ車って改造して楽しめるのが良いところでもあると思っていますし。
こんなところかな?
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