DIYメンテナンスのページ(Ninja ZX-14R編)
Ninja ZX-14R関係のメンテナンス記録です
お約束ですがDIYはあくまで自己責任にて
・プラグ、エアクリ交換
・ブレーキキャリパ清掃、グリスアップ
・プラグ、エアクリ交換
サービスマニュアルを見ると
プラグは1.2万km毎、エアクリは1.8万km毎の交換と指定があります。
ZZR1400の時の経験上、プラグはもうちょっと使えたのとカウルを分解する手間を考えて
1.5万kmで同時に交換することにしました。
使う工具類です
プラグレンチはZZR1400の06〜08まで付属していた車載工具を利用します。
スペースの関係で市販工具では交換は不可能に近いです。
他、プラグレンチを回すための14mmラチェットが必要ですが、
作業空間が狭いので送り角がなるべく小さく、かつヘッドが小さいものが必要です。
私は
シグネットのフレックスタイプのギアレンチ(12mm)で、
これにトップのラチェットアダプタ(3/8)+ネプロスの14mmコマ
を組み合わせて使っています。
交換する部品
エアクリは純正品を使用。
社外品の方が吸気量は多いものもありますが、
吸塵性能が劣るものが多いのでエンジンのためを考えると純正品が一番です。
プラグは純正指定品。
以前はカワサキの純正品番でしか出てこなかったのですが、最近は用品店等でも購入できます。
今回はネット通販のモノタロウのセールを狙って購入。
・カウルを左右外します
脱着手順は防犯の都合で割愛します。
サイドカバーを外す時ここに注意
サイドカバーを外す時にこのゴムをめくらないと相手側の爪が割れますので注意!
・2〜4番プラグは右側から作業します
ISCVの固定ボルトを外します
手前に見えているホース2本と(元に戻す時に位置間違いに注意)
フレームのエアクリボックスに刺さっている太いホースを外して
写真左側に寄せておきます。
この狭い空間で作業です(汗)
埃などが付着していますので、プラグキャップを外す前にエアブローや水拭きなどで
プラグホールの周囲を綺麗にしてから作業します。
作業した感想としては、ZZR1400よりも作業空間が狭い感じがしました。
色々な補器類、配線が増えているのと、
ストロークアップしているのでもしかするとシリンダが長くなっている???
配線を除けたり、コネクタを外したりしての作業になりますので
元に戻したことを確実に確認します。
外したダイレクトイグニッションコイル
メーカーサイドでも取り付けの際にグリスを塗っている様子・・・
なのですが、ちょっと塗りすぎでないの???
一旦綺麗に拭き取って、ゴム部分に薄くシリコンオイルやシリコングリスを塗って
プラグホールに挿入しやすくしておきます。
特にこちら側のゴムの出っ張りが出し入れしにくい要因?
プラグネジ部にはスレッドコンパウンド
取り付けの際にかじりつきを防ぐのと、
挿入しやすくするために焼き付き防止のスレッドコンパウンドをチョンと付けて手でねじ込みます。
手で回らなくなったら、そこから180度程増し締めします。
手狭なのでなかなか確認し辛いのですが、
72角のギアレンチの場合、36クリック分締め込めば180度です。
イグニッションコイルを差し込む時には思いの他、力を掛けて押し込む必要があります。
ねじ込みながらグリグリと入れていくとカチッとして止まりますのでそこまで押し込みます。
また、イグニッションコイルのコネクタの向きもZZR1400と違い決まった位置があるようで、
位置がずれると上手く入らないようです。
・ZZR1400同様に1番プラグのみ左側からアクセスします
配線の固定ボルトを外して避けます
さらにスロットルワイヤーをこの画像のように外側にカーブを描くように回すと
アクセス空間が出来ます。
こちらもプラグホールの周囲にコネクタが増えているので結構大変でした。
外したプラグ
インジェクション車ですので焼けに関しては特に問題は出ていませんでしたが、
結構ワニス分? が付着している気もしますね・・・
・交換後、外したISCV等を元に戻してエンジンチェックエラーが出ていないことを確認して
きちんとエンジンが回ることを確認します
コネクタ類を外したり、ホースを外したりしていますので始動前にしっかりと確認しましょう。
・エアクリーナーは左側フレーム部分の蓋を外して交換します
この蓋を外します(8mmレンチ使用)
注意深く引き抜きます
ちなみに、このエアクリですがZZR1400と互換性があります。
吸気面積はこちらの方が広いので流用すると効率Upになるかも?
外したエアクリとの比較
1.5万km走ると結構汚れていますね。
雨の中も結構走りましたが、多分ここに結構水が当たるんだろうな・・・
#表面に油がついたビスカスタイプなので大丈夫だと思いますが
・カウル類を元に戻して完了です。
素人DIYの場合、バラしたついでにカウルの裏側等普段手が入らない箇所の清掃が出来るのは
良いところかもしれません。
ZX-14RはZZR1400と同じ構成のはずだから、プラグ交換作業も同じだよね・・・
と、思って始めた作業でしたが思ったよりも大変でした。
これ、業者に依頼するとどのくらい工賃かかるのかな?
結構しそう・・・
#2018.7追加
オドメーターが3万kmになりましたので再び実施しました。
毎度面倒です・・・
今回導入の新兵器!?
ネプロスの送り角度が細かくなったラチェットに取り換えたのですが、
これだと2番シリンダのプラグも回すことが出来ました。
外したプラグ
電極のアップ
少し減っていると言えば減ってるのかな???
後日、バイク屋さんに持って行って見てもらったところ
・焼け具合はイマドキのバイクのそのもので問題なし
・ギャップは1本だけ少し広がっていたけれど他はみんなほぼ規定値のまま
とのことでした。
ちなみにプラグ交換前にはワイズギアのカーボンデポジットクリーナーを添加して走っています。
その効果を見てみるべく、USB接続のスネークカメラを使いシリンダ内を覗いてみました。
ピストントップの画像
ZX-14Rのピストンはプラグの位置あたりに丸いでべそみたいな部分があるのですが
その部分のカーボンがなくなっていて地金の色が出ていました。
一応は効果有り・・・と見て良いと思います。
エアクリも同時に交換
ラムエアで、前面から吸気をしているのもありますし、雨天走行も結構しているから?
だと思いますがかなり汚かったです。
虫の死骸が結構付着していて凄いことになっていました(汗)
・ブレーキキャリパ清掃、グリスアップ
ZZR1400の時からそうなのですが、
ある程度距離を走ってキャリパー周りが汚れてくると停車寸前の時にキーキーと鳴くようになります。
山道等を元気良く走ったりしてブレーキをガンガンに使うと一旦は解消するのですが
街乗りダラダラ走りをするとまた鳴き出します。
ダストが各部に付着することでビビるのかな?
・車体からキャリパーを外します
パッドを止めているピンは車体に取り付けている時に緩めておきます。
フロントのキャリパーは一つずつ外して清掃します。
ダストで汚い(汗)
・食器用中性洗剤で洗います
使い古しの電動歯ブラシ
ダスト汚れを歯ブラシなどを使い水洗いで綺麗に洗浄します
洗い終わったら水分を拭き取って乾かします。
・ピストンにシリコングリスを薄く塗り、もみ出しします
手狭なので綿棒を使用
キャリパーピストンの外周にシリコングリスを薄く塗り、
手で押し込みブレーキレバーを握って再びピストンをせり出して・・・
を何度か繰り返してキャリパーピストンとシールの部分を潤滑します。
また、押し込んでせり出した時にシール部分に残っていたダスト汚れ等が
余分なグリスと共に付着してきますのでそれを拭き取ります。
良く全てのピストンが同時に出てくるように・・・
などと言われていますが、そこまでやる必要はないと思います。
#ブレーキの動きとしてピストンがそんなには動かないので
私はせり出した時に余分なグリス分が筋として残らない程度まで実施しています。
また、要注意事項ですがピストンをせり出させすぎてフルードが出てこないように要注意です。
大体3mm位せり出させる位かな?
フロントは4箇所あるのでピストンが出てこないように手で押さえる作業が一番大変かも?
磨き上げたらリザーバータンクの液面があふれないように
注意しながらピストンを完全に戻します。
ピストンを戻した状態
ついでなので普段手が届かない箇所にもワックスがけしておきます。
・パッドの面取り、グリスアップを行います
特に必須ではないです。
赤:面取り箇所 黄:グリスアップ箇所
パッドの摩材のうち、回転方向の最初に当たる箇所
(フロントブレーキなら下側、リヤなら前側)
の箇所をヤスリで斜めに面取りします。
ここを面取りすることで鳴きの解消、低減に役立ちます。
回転方向の反対側の地金側面のキャリパーに当たる部分に
ごくごく少量のシリコングリスを塗ります。
どちらも整備する人によってはやらない人もいますので必須ではないです。
シリコングリスは摩材に付着すると効きに影響しますのでやる場合は特に注意して薄く塗ります。
私個人としては、やった方がブレーキのタッチが良い気がするので実施しています。
・パッドピンを磨きます
水と熱でダストが固着しやすい箇所です
ワイヤーブラシやスチールウールで表面の錆、ダスト汚れを磨き上げます。
ここも極薄くシリコングリスを塗っておくと後々の錆やダスト汚れを防ぐことが出来るようです。
・元通りに組み上げていきます
固定ボルトの締め方にも注意
キャリパーと取り付けボルトのガタが結構あります。
そこで、締め付ける時はブレーキレバーをしっかりと握り、
ブレーキを効かせた状態でキャリパーのセンター出しをして取り付けます。
これをやった場合とやらない場合でホイールの回転が結構違いました。
・リヤ側も同様に実施します
こちらも汚れてますね
2podキャリパーなので楽です
リヤはピストンとボディとのクリアランスもあるので
グリスアップする際にも指で出来ますから比較的楽です。
ZX-14Rで気に入らないのはこのリヤキャリパーのピストンの仕上げ。
#ボディ本体に塗装をしてあるのも気に入らないですが・・・既に跳ね石などで色剥げしてきてますし
ZZR1400の時にはフロントと同じく特殊なメッキ処理がしてあって
錆やダスト汚れが付着しにくかったのですが
ZX-14Rになってから良くある普通の真鍮?
金色のメッキ処理?
に変わっていて、ダスト汚れや点錆が起きやすくなっています。
コストダウンしたでしょ?
・・・と言いたくなります(^^;
部品としてその特殊なメッキ処理がしてあるピストンは入手出来そうなので
そのうち取り換えようかな???
#2017.12に取り換えました。ポン付けです
・装着完了したらブレーキの作動テストをして動作確認します
ミサイルになったりしたら危ないので(汗)
ブレーキに関しては機構は簡単ですが、命に関わる重要部品なので安易に手を出して欲しくないです。
最初は識者立ち会いのもとで作業されることをお勧めします。
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