ZZR1100との馴れ初め
私が長らく愛用していたZZR1100の
馴れ初めについてお話ししましょう

愛車歴でもご紹介しているように私、
免許取って何故かカワサキ車ばっかり乗り継いでいます。

別にカワサキじゃなきゃダメとかそういう偏屈なブランド志向ではないのですが(^^;
今まで色々見ていって欲しいなぁ・・・って思うのがカワサキ車が多かっただけです。
#そういうのをファンって言うらしいけど・・・断固拒否(爆)

どうも子供の時に見た学研の図鑑に出ていたカワサキの750SS(・・・ってまた古いんだけど(^^;)が
馬力、最高速が一番数字が大きかった(笑)のが印象に残ってて洗脳されてしまったようです。
会社員になった当時、RZでハデにコケてしまって潰してしまったから、
今度はもう少しおとなしめなバイクにしよう・・・ってことで、GPz400R-D4を新車で買ったんです。

これも本当はGPz-400Fって一つ前の空冷エンジンのモデルが欲しかったんですが既に絶版でした。
また、ZZ-R400の初期型がもう発売されていましたが、ツアラーイメージを打ち出して来たので
山道元気走りをする自分としてはちょっと系統が違うなぁと思って400Rを選びました。
(ま、今となればこっちでも良かったと思いますが・・・ 若さですねぇ(^^;)

GPz400Rは乗ってみるとカワサキらしくて悪くはないんだけど、正直車体は600ccがベースなので
重いのでかなりもっさりしてました(まぁ、逆に言えば一回り上の車格、安定感、見栄えは良いとも言うけど)

RZ350Rなんていうクレイジーマシンに乗っていた私からすると

刺激が足りない!はっきり言って遅い!(爆)

トラブルも何故か多かったし、ツキがなかったのか、運転も良くなかったんだろうけど
事故、違反も頻繁にしていました。
それに周りの友達とか限定解除したりして、750以上の車が多くなってきた時だったんです。

そんなときに、ホントはいけないけど友達とかにこっそりと試乗させてもらったりして・・・
CB750FCとかGSX-R1100(油冷エンジンの初期型のヤツ)とか乗らせてもらったりしたんです。
CB750はまあ・・・古いからこんなもんか(^^;って感じでしたが、GSX-R1100は正直驚きました。
何に驚いたって・・・VANCE&HINES(バンス&ハインズと読みます。族車より五月蠅いアメリカの極悪直管です(爆))
直管の大爆音もそうですが(前を走ってる車がみんなどいていくっていうのだけで充分ウルサイの解るでしょ?)
タコメーターが動かない(GSX-R1100は3000rpm以下の指針がないのです)領域でも凄い加速!
6000rpmも回せばそりゃもう・・・400ccのフル加速とほとんど同じ加速!

こんな凄い乗り物があったなんて! ・・・って感じでスピードジャンキーの私は魅了されてしまったんです。
それで一念発起。限定解除にシコシコと通い詰めたって次第です(当時は試験場でしか取れませんでした)

その時に乗りたかったのはカワサキ(当然!(爆))のGPz900R
俗にニンジャとか言われてます。バイク良く知らない人達だったら映画のトップガン(古)でトムクルーズが
乗っていたあの単車って言うとわかるかな?
で、限定解除した翌日に今もお世話になっている磯子カワサキにGPz900Rをください!(買う気マンマンです・笑)
と行きました。
そうしたところ、”今年は国内仕様車が発売されるからそれしか入手できないよ”って。
(後々には逆輸入車もまた入手出来たんですけどね)

スピード命、パワーと○○○はでかければでかいほどイイ!

って思ってる自分としては致命的でした。
同じ車の仕様違いで馬力のないバイクなんか・・・
おこちゃまだからってサビ抜きの寿司、カレーの王子様を食ってるようなモンです(笑)
・・・でも、ニンジャのあのスタイルは捨てがたい。何せ高校生の時からの10年来のあこがれの単車です。
店員さん(今は退職しちゃったけどI田さん)は
どうせなら一回てっぺんのバイク乗ってみなよ。ハイパワーを使って楽しめるのは若いウチだよ
・・・とZZ-R1100を勧めて来ました。
これが、ZZ-Rを気にする最初のきっかけでした。

とりあえず、考えをまとめるべく一旦退散。
 
当時、ZZ-R1100は前の年のモーターショーで発表。
最初はスペック未公表で単にテン(ZX-10)のイヤーモデル程度にしか思われていませんでした。
・・・が、フタを開けてみるとこれがトンデモない隠し球で実は世界最速、市販車で300km/hを目指したバイクで
ゼロヨンは10秒フラット位、ストックで290km/h、チョイ加工して300km/hをホントに出してしまった怪物だったんです。
(当時は単車だと280km/hあたりが最高速でした。今じゃもっと速くて300km/hでリミッタ入りますが・・・)
でも、どんなに凄くても自分的には・・・

いつもの如くの毒舌インプレ(爆)
 ・なんかボテッ!としてて全然速そうに見えない(笑)
 ・デカくないかい?足届くのかな?(実際CB750ではアンコ抜きしてあったけど片足つま先立ち(汗))
 ・このテールカウルのカタチ・・・UFOキャッチャーみたい(毒)
 ・100馬力以上は多分みんな同じだよね(実際はかなり違うと思うが・・・笑)

なんて感じで正直あまりピンと来ませんでした。
ですが、運命的な出会いが。
今はもう無いんですけど、鎌倉街道沿いのレッドバロンで今持っているのと同じカラーのZZ-Rが展示してあったんです。
コレみてまたがってみて・・・なにかビビビ・・・と来るものがあって購入を決意してしまいました。
どうせ走っていればテールカウルは見えないしね(爆)

やっぱりなにより、世界最速(@当時)です!
そんな馬鹿馬力いらね〜とか、300km/hなんてドコで出すんだよ?
とか色々と物知り顔は言いますけど、
ぶっちゃけ車、バイクに少しでも興味がある人ならば世界最速って言葉にときめかない人はいないでしょう?
 
車で世界のてっぺんの車を買うとしたらン千万ですが、
単車だったらカローラ買う値段でてっぺんの乗り物が買えるんですから。
そう考えたら安いって思いません?(ってまあ価値観の違いですわな)

・・・ってコトで、そのままバイク屋さんに行って注文してしまいました(爆)

私が買ったモデルは最後のフルパワーモデルだとかいうデマとか(EU統合元年だったんで)、湾岸戦争の影響とか、
ゼファーが絶好調だったりしてなかなか車が来なくて、3月に注文したんだけど納車は8月でした。
自分がまさか限定解除して、逆輸入車オーナーになるなんて思ってもなかったからとても嬉しかった覚えがあります。
(正直インプレッサを買った時よりも嬉しかったと思う・・・)

初めて乗ったときの印象を今でも鮮明に覚えています。
多分あのときの感激は一生忘れないでしょうね。

凄く暑かった夏のある日でした。
ひととおり説明受けて、受け取ってまずは、ガソリンを入れにスタンドに・・・
スタンドの兄ちゃんに、コレって速いんですよね?とか言われて”ふふん♪”とか思ったんだけど(やなヤツだな(^^;)

ファーストインプレ(ホントの馴れ初めですな)
・ポジションはGPzとあまりかわらないか少し楽かなぁ・・・。スクリーンがちょっと寝てるかな?
・加速はGSX-R1100程凄くない(アクセル開けなきゃね)なぁ。ホントに147psもあるのかな?
・おっとっと。ブレーキ全然アタリついてないじゃん(停止線オーバーしてしまった(^^;;;)
・やっぱり重いなぁ。今後大丈夫なのかな?(汗)

・・・って感じでガソリン入れて鎌倉方面にか〜るく流しに行きました。
しばらく走ると・・・
・うわっ。なんだよコレ。右ヒザ滅茶苦茶あちいぞ(汗) やけどしそうだよ(汗)
 GPz400Rも暑くて、高速走っててもファン回ったけどもっと暑いぞ(汗)
・いつだか突っ込まれた朝比奈(ちょいとした山道なんです)を走ると・・・
 へぇ。見かけによらず思ったよりヒラヒラと軽快なんだなぁ(そりゃ重量車ですからそれなりですがね)
・ギヤ変えなくても走っちゃうからまるでオートマみたいだねぇ。

海岸線に出てチョイと道が開けたところで、5000rpm位まで引っ張ってみました。
(自分は慣らしなんかいらないって考えの人ですから、回転縛りはしたことがありません)
・おお。4000過ぎてくるとかなり加速いいじゃん。
 ・・・でもGSX-R1100程の凄みはない加速感だなぁ。ホントに速いの?この単車?(爆)

・・・って感じでいつも気晴らしに行く逗子海岸のPAまで行ったところでお昼過ぎたんで、
一旦家に帰ることにしました。
横横に乗って追い越し車線に出て加速したときのことです。今でも忘れません。
ぬふわkm/h位からすいっといつものつもりでアクセルを開けたんです。
そしたらこのテのバイクの本領はこのあたりからだったんですね。

・・・ち、ちょっとまった!
なんでこんな速度でこの加速をするのよ?この単車は(冷汗)
今まで止まれないとか曲がれないとかで恐怖は味わってましたけど、加速で恐怖を感じたのは初めてでした。

#まあ今となればすっかり毒されてもっと凄くならないかな?とか思うんですけど(^^;
・・・って感じで当初は思い切りビビリました。

こりゃ・・・免許取っていきなり乗る車じゃぁないなぁ・・・とも。
今時の人達って、いきなり大型取る人が多いそうですよね。
でもコレ・・・いきなり慣れないウチにコレじゃ怖いし重いしでちっとも楽しくないと思うんだけどなぁ。
(実際大見栄切ってハイパワー車いきなり乗ってイヤになって辞めちゃう人多いそうな・・・勿体ないなぁ)

こんな感じで、ZZ-R1100がある生活が始まったのです。